喜多嶋隆さん『潮風メニュー』を読んでくださった読者の方から、素敵な感想が続々届いています。感想とともに「このフレーズが気に入りました」「ここにぐっときました」と教えてくださった方がたくさんいらして、とても嬉しかったです。ぜひ、本を広げて、あなたのお気に入りの一文を見つけてみてください。感想を送ってくださった皆様、本当にありがとうございます。
『潮風メニュー』読者から感動と温かさに満ちたコメント続々!
ひとは、愛しいもの、守りたいものがあると頑張れるし強くなれるんだなぁと思いました。この作品の登場人物達もそれぞれが誰かを思ってその人(達)を思いながら人生を精一杯生きてる。
うらやましいくらい。愛や海果に会いに、また海辺の街に行ってみたくなりました。』
(Y・T)
幸せは地位や名誉、物質的な豊かさの上だけに成り立っているわけではないことを、決して声高に主張するわけではなく、様々なシーンを描くことで読者に考えさせてくれる。いつも以上にそんな作品になっていると感じました。
(K・I)
粋のひとこと。葉山の漁師町を舞台に、ふたりの少女がささやかなレストランを経営するのだが、その二人のたたずまいが凛と美しい。何かを失った人たちが、自分を捨てずに、しっかりと日常を丁寧に微笑みながら生きていく。声高に誰かを責めない。終始葉山の静かな波音のように穏やかだ。ほっとします。
(D・Y)
慎が、一郎が、葛城が、新たな道を見つけ始めた。修学旅行に行けなくなりそうな愛を、神様は見ていた。一生懸命生きている者を神様は見捨てない。
(K・A)
本作『潮風メニュー』は前作『潮風キッチン』の続編ですが、また新たな登場人物や人間関係も浮き彫りになります。海果の成長と共に、また愛も成長していき、二人が辿り着いた先の幸福とは。葉山という街の海の風を感じます。
(S・N)
喜多嶋ワールドの良いとこ取り出来ている作品です。
個人的に好きなフレーズは『映画って、出演した全員がそれぞれの場面で、ある意味主役なんだと思うし』というセリフですね。これは喜多嶋作品の根底にある大テーマなのではないかと思います。
(S・I)
“カピバラ”海果と愛くるしい愛ちゃんとの絶妙な会話。
助け助けられ2人をとりまく人間模様。
まさにこの作品は私にとっても青春の一ページだった葉山が舞台。
過ぎ去った日をプレイバックするスイッチを入れてくれました。
(T・M)
幸せって、人生で本当に大切なことを忘れないってことだ。
海果や愛たちがピュアに生きていく姿に、そう気づいた。
フードロス、家族、貧困など重いテーマを扱いつつ、甘酸っぱくもあり、ほろ苦くもあり、複雑で味わい深い小説だった。
早く第3作が読みたい!
(K・S)
本当の家族でうまくいかないことなんて、ざらにある。
血のつながりより、食事のつながり。
食事でつながっていれば安心、安全の基地になる。
基地ができれば、夢に向かって人は歩み出せる。ありのままの自分を受け入れ、切実に生きるさまが滑稽に映るか、輝いて映るかは、読み手がどんな生き方しているかによって変わってくるのでは。
潮風メニューは『不器用に生きる人々の熱心さ』という材料からできていると感じた。
(F・A)
貧乏でも皆、一生懸命に生きている。
見放される人たち、寄り添う人たち、そこには1本、芯の通った生き方があった。
葉山の潮風がちょっとだけ恋の予感も運んでくる。
高級じゃないけど絶品料理と、ココロ温まる仲間たちの物語が好きです。
(H・M)
前作ではアイデアウーマンとして経理部長の片鱗を見せていた愛が、本作では歳相応の少女らしさを見せています。
血の繋がりは無いけど、肩を寄せ合って本当の姉妹以上に仲良く暮らしている海果と愛、それに3人目の家族であるサバティーニの姿にホロリとしました。
(A・N)
登場人物に恋ができる小説って中々ないと思う。
私はヒロインのウミカと一緒に今、二人の男性の間で揺らいでいる(笑)そして恋愛だけでなくしっかり学びもある。
前作に続いてフードロスにフォーカスしており、いびつな虫食いの野菜だって売り物にならない魚介類だってウミカやアイの手にかかれば最高のご馳走になる!都会のサバティーニは昔気取って通ったレストランだけど、今は断然この作品の中のサバティーニに惹かれる。気になった人は是非前作とセットで味わって欲しい。
いや、味わわないのは勿体ない、それこそハートロスなのである!
(サトユリ)
少しでも原価を下げるために、自分たちでトマトの湯むきをすることにした――。
湯むきしたとれたてのトマトで作ったトマトソースの鮮やかな香りが、この物語のキーワードじゃないでしょうか?
(Wata)
前作から成長した登場人物達の関係性やかけ合いなどが、変わらない『ツボ屋』で変化していくことによって、彼らの日常を定点カメラで覗き見しているような感覚を味わいました。
忙しい時間を忘れて本の中に入りこみ、海辺の街の日常を堪能できたような気がします。
(K・S)
読んでいると目の前に葉山の風景が広がってきて、美味しそうな匂いが漂ってきます。
登場人物それぞれの懸命に生きる姿が丁寧に描かれていて、最後のシーンでは思わず涙ぐんでしまいました。
読後、「人生に戦力外通告なんてない、いつまでもチャレンジしていくぞ!」そんな風に思える小説です。
(E・M)
この夏の終わりに、『潮風メニュー』という名の宝物が増えました。
読み始めると、途中で止められないいつもの喜多嶋小説です。
タイトルがいつもグッときます。
ブイヤベースで始まる恋もある、なんて、考えつかない。
読み終わると、きらきらと光る葉山に行きたくなります。
(S・H)
私は山梨県で生まれ育ち、東京での生活が30年近い。
いつも憧れているのは、「海」がある生活だ。
葉山の小さな港町、つぶれかけた食堂、ツボ屋。
生きるために、必死に、ひたむきに働く人々……。
海、太陽、爽やかな潮風につつまれたこの作品は、たまらなく私の心にしみる。同じ「食」に携わる者として、食べ物の尊さ、喜びを味わう作品だ。
「働く」ことが見栄や競争とは関係なく、ただ「生きる」ために描かれている。私自身、50代となり、食の仕事を心から楽しんでいるが、小さな港町で営まれる小さな食堂に、そっと背中を押してもらえた気がする。
自分らしく、人生の目標を見つめ直そう、という気持ちにさせてくれる作品に出会えたことが、とても嬉しい。
「食」の仕事の尊さを、これからもかみしめながら、
海果と愛の日々の生活を、心から応援したい。
(T・S)
より強くなった、海果と愛、凸凹コンビの絆。慎ちゃんの成長や一郎の決意。
登場人物は、誰1人として順風満帆な人生を送っていない。しかし、毎日を大切に生きている。悲しい景色、嬉しい景色、恥ずかしい景色、悔しい景色、幸せな景色……。生きているからこそ美しい、それぞれの景色を心に焼き付けながら。
自転車で街を走るように、いい風を感じながら、今回の作品も堪能させてもらいました!
(M・K)
作品紹介
潮風メニュー
著者 喜多嶋 隆
定価: 814円(本体740円+税)
発売日:2022年09月21日
陽だまりのような小さな食堂。一緒なら、きっとうまくいく。
とれたての魚介類と、地元の有機野菜を使った料理が評判を呼び、海果の店は軌道に乗りはじめた。わけあって一人暮らしの 13 歳の愛に加え、迷子のサバトラの子猫も海果の家で暮らすことに。しかし、この店ごと買い取りたいという人が現れて――潮風の中で始まる恋と友情、そして新しい夢。葉山の海辺にある小さな料理店を舞台に、自分の居場所を見失った人々が、心を癒していく姿を温かく描くシリーズ。爽やかな感動の物語。
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322203001808/
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