料理家の松本日奈さんが、キッチンにまつわるあれこれをつづる連載「キッチンにひと工夫」。
今回は、今が旬の「春キャベツ」をたっぷり美味しくいただくレシピです。
春野菜の水分を生かした「蒸し煮」がおいしい!
新玉ねぎ、新じゃが、春キャベツ、春ごぼう、うどなどの山菜も。生き生きとみずみずしい野菜が店先に並びはじめると、やっと春が来たなとワクワクします。
栄養をたっぷり蓄えた生命力いっぱいの春野菜たちは、シンプルすぎるほどの調理が一番おいしくいただけるように思います。素材そのものが持つ水分を生かした「蒸し煮」は、とくにおすすめ。
春キャベツとにんにくの蒸し煮
キャベツをひと玉買ってもいつも食べきれなくて余ってしまう……。そんな方にもぴったりです。
<材料>
・春キャベツ…半玉(小ぶりのものはひと玉)
・にんにく…1片
・オリーブオイル…大さじ3
・塩…小さじ1/2
・白ワインまたは水…50cc
<つくり方>
1. 厚手の鍋に、3〜4等分にしたキャベツ、スライスしたにんにく、他の材料を入れて蓋をして中火にかける。
2. 沸騰したら弱火にして、キャベツがしんなり柔らかくなるまで15分ほど蒸し煮にする。
手順はこれだけ。簡単でしょう?
<ポイント>
キャベツがお鍋いっぱいに入っていて「大丈夫なの?」と思われるかもしれませんが、かさが減るのでご安心を。上の写真は煮ていたキャベツをひっくり返したように見えますが、かさが減ったらこうなりました。
ボリュームが減るぶん、たくさん食べられるのもいいところ。
新じゃがや新玉ねぎも同じ調理法でいただけますよ。ブロックベーコンなどを一緒に蒸しても旨味が足されて美味しいです。
春の野菜たちは、冬のあいだに体に溜まった老廃物を流してくれるといわれています。健康的で美味しいなんて最高ですよね。
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