井田さんの愛用ギターを前に遺作のCDをPRする、(左から)太田さんと山崎さん、榎本さん=深谷市で |
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不慮の事故により志半ばで亡くなった友が遺(のこ)した楽曲を世に送り出そうと、音楽仲間たちが立ち上がった。死の直前に録音を終えていた二作品はCD化され、生前には果たせなかった全国発売を成し遂げた。
深谷市出身のシンガー・ソングライター「topaz(トパーズ)」こと井田祐也さん(33)=さいたま市浦和区=の死亡が確認されたのは二月十四日。三日前に行方不明になり、行方を捜していた親戚の男性が、JR熊谷駅の高崎線下り線ホーム下の待避スペースに倒れているのを見つけた。
「夢をあきらめたくない」と七年前に団体職員を辞めてソロ歌手の道を歩み始めた。二作品について「手応えを感じる」と喜び、録音を終えてあとは仕上げをするだけ、という矢先の死だった。
「実力を上げることに貪欲だった」「人懐こくて人間味のあるヤツ。そんな彼の一面が音楽に出ていた」と、仲間たちは井田さんの死を惜しむ。
屋外ライブで熱唱する井田さん=2018年10月、熊谷市で(モルタルレコード提供) |
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悲しみに包まれながら葬儀が進む最中、井田さんのパソコンに、遺作となった二曲のためのCDジャケット案などのデータが入っているのを音楽仲間が見つけた。
曲のタイトルは「これから」と「光の中で」。歌詞には未来への決意があふれている。
◇
もう命が尽きてもいいと思ったその瞬間に
お揃(そろ)いの泣き顔の あなたの顔が浮かぶから
「死んでも生きなきゃ」と
なぜだか なんだか 強くなれる気がした
さあ行こう
(「これから」より)
◇
インターネット配信の予定だったが「CDにして、売り出してやろうじゃないか」。全国発売という亡き友の夢をかなえようと、仲間たちの意見は一致した。
バンド「huenika(フエニカ)」の榎本聖貴(きよたか)さん(38)と妻のサチコさん(38)がマスタリングと呼ばれる曲の仕上げを担当。ジャケットデザインは井田さんの活動拠点となっていたCDショップ「モルタルレコード」(熊谷市)の山崎育宏(やすひろ)さん(46)が買って出て、音楽仲間の太田哲宇さん(35)が撮りためた写真を使った。
CDが完成し、先行販売と追悼を兼ねて三月に深谷市で開いた集いには百人以上が集まり、井田さんの曲を合唱。かつて共に活動していた久保勇毅(ゆうき)さん(33)はステージ上で声を詰まらせ「曲は井田が生きてきた証拠。ヤツがどうやって生きていこうとしていたかの証しです」と語った。
井田さんの家族も参加していた。父の智見(ともみ)さん(61)は「こんなに多くの人が息子のために。感謝しかない」と語った。妹の麻美(あさみ)さん(31)と舞さん(28)は「『友達がいっぱいいて良かったね、お兄ちゃん』って言ってあげたい」「本気だったお兄ちゃんの言葉を聞けた。尊敬してます」。(渡部穣)
<井田祐也さんの遺作CD> 4月22日に全国発売された。1200円(税抜き)。問い合わせは、モルタルレコード=電048(526)6869=へ。
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May 06, 2020 at 05:48AM
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壁を破る ◎埼玉発>遺された楽曲 全国発売 シンガー・ソングライター・故井田さんの音楽仲間:埼玉(TOKYO Web) - 東京新聞
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