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旧約聖書で最も有名な誘惑劇。サン=サーンスの音楽で贈る『サムソンとデリラ』上演決定 ~〈東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ〉第三弾 - 時事通信

[公益財団法人東京二期会]

~〈東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ〉第三弾~ 2020年4月25日(土)・26日(日) Bunkamura オーチャードホールにて 2019年12月21日(土) チケット発売

 公益財団法人東京二期会は、旧約聖書を題材にした史上最も有名な誘惑劇『サムソンとデリラ』を上演いたします。
 指揮には、小澤征爾に学び、数々の楽団で首席指揮者を歴任している準・メルクルを招聘。サン=サーンスの音楽をこよなく愛するというメルクルが指揮する東京フィルハーモニー交響楽団、東京二期会屈指の歌手陣とともに奏でる音楽と、オーチャードホールを壮麗に彩る映像と照明の融合により、フランス・オペラの最高峰のひとつ『サムソンとデリラ』の世界へいざないます。
 2020年4月25日(土)・26日(日)の上演に向けて、2019年12月21日(土)よりチケットを発売いたします。

指揮者 準・メルクル コメント

 私はサン=サーンスの音楽をこよなく愛しています。それぞれの作品が醸しだすエレガントな様式は、彼の作曲家としての偉大さ、熟達ぶりを物語り、何とも品格に満ちています。軽やかで透明感のある構造や美しい旋律は、誰しもの心を打つのです。
 サン=サーンスは比較的長く生き、長い間作曲活動をしました。私の中では、19世紀から20世紀のはざまに生きた作曲家と理解しています。しかし、彼は時代の変遷とともに美的価値や音楽のスタイルが変わろうとも、決して自らの信念を変えることはありませんでした。それは、音楽的なスタイルのみならず、彼自身の生き方や人間性、そしてエレガンスという点にも言えることです。そして、彼こそが、後に続くドビュッシーやラベルなどの印象派のフランス人作曲家たちに大きな影響を与えたのです。サン=サー ンスの音楽にこそ、フランス文化の最も美しく洗練された要素が凝縮されているのです。
 『サムソンとデリラ』 は、サン=サーンスのオペラの中でも最も知られた曲です。この作品には、私たちが最高のオペラ作品に期待するすべての要素が凝縮されています。力強いストーリー展開、大合唱とアンサンブルの応酬、美しい旋律、そして壮大なバレエシーン。中でも、最大の遺産は、音楽を通して、このドラマに欠かせないすべての要素が見事に描きだされているということです。例えば、当時の中東世界の雰囲気や習慣、そして宗教的な対立が生みだす矛盾した感情というものまでも、サン=サーンスは音楽を通して描きだすことに成功したのです。それら一つひとつの要素を紐解き、音として感じることができるのは何よりの喜びだと思います。そして、今回二期会の歌手の皆さん一人ひとりが必ずその想いを実現してくれることと確信しています。

『サムソンとデリラ』あらすじ

古代パレスチナの都ガザ。かつてヘブライ人の地であった都は今やペリシテ人の支配下に。ヘブライの英雄サムソンは、唯一神エホバから授けられた怪力により、ペリシテ人の太守を倒す。絶世の美を誇るペリシテ人の娘デリラは、復讐のためにサムソンを誘惑。その執念の誘惑にサムソンはついに籠絡され、ペリシテの神ダゴンの神殿に捕らえられる。神通力を失い眼をえぐられ光も失ったサムソンだが、神への懺悔とともに最期に再び力を取り戻し、その怪力にて神殿を崩落させ、己ともどもペリシテの人々を壊滅させる。

プロフィール Profile

指揮 準・メルクル Jun Märkl

ミュンヘンで生まれ、ハノーファー音楽院でヴァイオリン、ピアノ、指揮を学ぶ。チェリビダッケ、マイヤーに師事。86年にドイツ音楽評議会の指揮者コンクールで優勝、その翌年タングルウッド音楽祭に参加し、バーンスタイン、小澤征爾に学ぶ。これまでにザールラント州立劇場、マンハイム国立劇場、リヨン管弦楽団の音楽監督、MDRライプツィヒ放送交響楽団、バスク国立管弦楽団の首席指揮者を歴任。
ウィーン国立歌劇場、ロイヤル・オペラハウス、メトロポリタン歌劇場、ザクセン州立歌劇場(ゼンパー・オーパー・ドレスデン)、バイエルン国立歌劇場などでの華々しい活躍と同時に、クリーブランド管弦楽団、フィラデルフィア管弦楽団、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団、ミュンヘン・フィルハーモニー 管弦楽団など世界的なオーケストラとの共演を重ねている。
日本においても、NHK交響楽団、新国立劇場、PMF、水戸室内管弦楽団など数々の公演で抜群の知名度を誇っている。東京二期会では、これまでにモーツァルト『イドメネオ』、R.シュトラウス『ダナエの愛』、ワーグナー『ローエングリン』を手掛けており、今回は4度目の登場となる。
2021年シーズンからはハーグ・レジデンティ管弦楽団の首席客演指揮者に就任。
2012年、フランス芸術文化勲章・シュヴァリエを受章。

参考:東京二期会コンチェルタンテ・シリーズとは?

 東京二期会がBunkamuraで展開するセミ・ステージ形式の新オペラ・シリーズ。チャレンジングなレパートリー展開をめざし、オーケストラを取り囲むように設置されたステージで、映像と照明を駆使して上演。ドラマへの理解を深めながら、オペラの楽曲の魅力を存分にお伝えします。
 第1回は2018年3月、ベッリーニの『ノルマ』、第2回は2019年4月、マスネの『エロディアード』を上演し、いずれも新しいオペラの表現方法として、高い評価を得ました。

企業プレスリリース詳細へ (2019/12/21-14:25)

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December 21, 2019 at 01:06PM
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