アジと言えばアジフライ! というライダーのために、美味しいアジフライを味わえる店を紹介します。三浦市『地魚料理 松輪』を再訪し、念願の「黄金アジ」を堪能しました。
ようやく味わえた松輪の「黄金アジ」! その大きさと美味しさに驚く
美味しいアジフライを求めて、筆者(増井貴光)が愛車のホンダ「CT110」やってきたのは、神奈川県三浦市の松輪江奈漁港です。南房総の金谷で「黄金アジ」のフライの美味しさにノックダウンされた筆者は、対岸の三浦の黄金アジも食べてみたい! ということで松輪江奈漁港にある「地魚料理 松輪」にお邪魔しました。

じつは、この店には以前も訪れていました(2021年5月)。その時は黄金アジが品切れで、悔しい思いをした過去があったのす。
もちろん普通のアジフライも十分に美味しかったのですが、やはり黄金アジが食べたいぞ~! ということで再訪です。
店に向かうと、開店の11時に待ち合わせをしていた『美味しいアジフライを求めて走る旅』企画の担当編集者Zさんがハスクバーナ「FE250」(モタード仕様)で先に到着していました。
早速建物に入り、2階に上がります。早めに行ったこともあって2組目に入店できました。
店の方にまず訊いたのは「黄金アジありますか?」です。ラッキーなことに、この日はあるとのことで迷うことなくオーダーします。

この黄金アジですが、一般的なアジフライに使われるアジと同じ、マアジ(真鯵)です。マアジの生息域は沿岸の中層から下層で回遊していますが、黄金アジは表層に生息し、「根付き」と言って同じ場所に棲み付いているそうです。
中層ってどれくらいの深さなのか? と調べてみると、水深200~1000mのことを言うそうです。思ったより深いところで回遊しているんですね。そして表層と中層では水温や食性も変わり、回遊の有無もあって、同じマアジでも大きさや味が変わるようです。
また、黄金アジは「金アジ」、「黄アジ」とも呼ばれます。産地は千葉県の金谷や富浦など、南房総の東京湾側、神奈川県三浦半島の東京湾側、兵庫県の淡路島、山口県の萩などです。
ただでさえ大きい黄金アジですが、店長によると8月からの「松輪サバ」の時期に、稀にびっくりするほどの黄金アジが入荷することがあるそうです。かなり興味のあるお話でした。
などとZさんへの黄金アジの説明が終わらないうちに「黄金アジフライ」と「定食セット」が出来上がってきました。

生魚が食べられないZさんは「天丼」をオーダーしています。アジフライ旅の担当者なのに、何故かかたくなにアジフライを食べようとしません。
本題の「黄金アジフライ」ですが、これがなかなかの大きさです。開いた状態で幅、長さ共に20cmを超えています。そしてかなりの厚みです。金谷の黄金アジと比べても負けていません。付け合わせのキャベツはアジフライが大きくて見えません。レモンとタルタルが添えてあります。
「定食セット」にはご飯と味噌汁、冷奴、茶碗蒸し、小鉢に漬物です。味噌汁は追加料金であら汁に替えてもらいました。
いよいよ念願の黄金アジ、リベンジです。
箸を入れるとサクサクの揚げ具合。そして身はふっくら、脂が乗っていて美味い! アジそのものの旨みがじわ~っと滲み出てきます。揚げたてのサクサクにじわ~っ……これは癖になりそうな感覚です。普通のアジフライの倍はありそうなボリュームですが、最後まで美味しく完食しました。
「地魚料理 松輪」を後にして、Zさんとコーヒーでも飲みながら打ち合わせをしようと三崎の街を目指します。
県道に出て江奈湾をぐるっと回ると、対岸に「地魚料理 松輪」が見えます。湾の西側の奥には干潟がありますが、ちょうど潮が引いている時間帯で良く見ることができました。干潟にはいろいろな生物が生息しているそうです。

再び県道を走って15分ほどで三崎の街に到着です。ここでノスタルジックな喫茶店「岬」を発見。昭和な雰囲気が素敵です。
最近のカフェはエスプレッソマシンなどで抽出するのが主流ですが、こちらではサイフォンで時間をかけてコーヒーを淹れています。
Zさんとの打ち合わせは8割がバイクや馬鹿話で終わりました。ちなみに『美味しいアジフライを求めて走る旅』企画は今回で連載100回目(2021年4月開始)を数えます。
そんなこんなも話しつつ、居心地が良いのでもっとゆっくり過ごしたいところですがお互い仕事もあるので解散します。朝11時まで限定の「納得のモーニングセット」も気になるので、また来ようと思いながら喫茶店を後にしました。
■地魚料理 松輪
所在地:神奈川県三浦市南下浦町松輪264
営業時間:11時から16時、ラストオーダー15時(火曜定休)
※営業時間、定休日は変更となる場合があります
旅をライフワークにバイク専門誌などで活躍するカメラマンでコラムニスト。国内だけでなく、アメリカでランドスピードレースやドラッグレースの撮影を続けている。著書としてユタ州ボンネビルで最高速に挑戦するライダーを撮影した写真集『bonneville』と、ルート66を実際に走って撮影した『movin’on』がある。また撮影だけでなく、イベント等の企画・運営にも携わるなどその活動は幅広い。愛車はハーレーFLTRXS、ホンダXR250とCT110
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