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【音楽と人アーカイヴ】ストレイテナー『TITLE』インタビュー(音楽と人) - Yahoo!ニュース

ストレイテナーがロックバンドとしてその存在を一気に知らしめたセカンドアルバム『TITLE』。その発売から15周年を節目に行われる〈TITLE COMEBACK SHOW〉は、アルバムをスタジオで再現する配信ライヴだ(註:9月5日、21時スタート。詳しくはバンド公式サイトをご確認ください)。そんなライヴに合わせて、ここでは『TITLE』リリース時に行ったホリエアツシのインタビューを掲載。前のめりでインタビューすると肩透かしを食らう男だった当時の彼との一問一答をどうぞ(笑)。

※ここからは音楽と人2005年2月号の記事の再掲載となります。 セカンドアルバム『TITLE』をリリースするストレイテナー。ドライヴしまくる3ピースのグルーヴと、ギターが奏でる印象的なコード、妙にロマンチックで耳を惹くメロディにワクワクさせられる作品だ。ただ、これといったメッセージもない淡々とした情景が描かれる歌詞の世界から、てっきり彼らは洋楽至上主義のバンドかと思っていたのだが、今回、ホリエアツシ(ヴォーカル&ギター)の素性を知って、思いっきり肩透かしを食らうことに。肝の据わったなかなかの男です。

最初から俺はポップな曲を書ける自信があって

  ーーいろいろと知りたいんですけど。 「薄っぺらいですけど我慢してください(笑)」 ーー聞く前から言うな(笑)。初めて音楽にハマったのは? 「小学5年生。テレビの音楽番組ですね」 ーー最初にこれっていうのは? 「がっかりするから言いたくない(笑)」 ーーダメです(笑)。 「まぁ、アイドルとか……(笑)」 ーーじゃあ普通に歌謡曲とかを? 「入り口は。単純に歌モノが好きだった。メロディとかコードとか」 ーー洋楽はいつからですか? 「高校に入ってからですね」 ーー意外と遅いんですね。 「そうですね。洋楽も最初はチャートから入って。これはありだ、なしだって」 ーーてっきり小学校くらいから、みんなが知らない洋楽を聴いて優越感に浸ってたりしてたのかと思ってました。 「そういうのはないですね。ただ、田舎だったからランキングで売れてるバンドでも周りは誰も知らないし」 ーー深く、じゃなくて浅く広く? 「ずっとそうです。ひとつのものをマニアックに掘り下げるんじゃなくて、まんべんなく何でも好きだったから。とにかく歌がいいとか。だからギターも僕は、高校3年の終わりで始めたぐらい。キーボードは中学生の時から習ってたけど」 ーーそれも意外な感じ。 「キーボードやってる時から曲は作ってましたよ。その曲をバンドでやりたいって、高校になってバンドを組んだんですよ」 ーーじゃあ、バンドよりソングライティングのほうがずっと先だったと。 「全然そう。とにかくコードとメロディを作ることが好きだった。中3くらいには絶対ミュージシャンになろうって思ってて。しかもバンドを組んだ時、ギター弾けなかったんで最初はヴォーカルで。バンドは最初からオリジナルですよ。いろいろやってるうちにギターも弾きたくなって。普通と逆ですよね」 ーーてっきりギターから入ってる人だと思ってました。 「全然そうじゃないですね(笑)」 ーー自分の曲を表現したかったんですか。 「それを仕事にできたらいいなって。あと、最初から俺はポップな曲を書ける自信があって」 ーーバンドじゃなくてソングライターを目指そうとは思わなかった? 「ないっすね。バンドでプレイするのが好きだったし、唄うのが大前提だったから」 ーーほんと意外だ(笑)。上京してきて、現実の厳しさを味わったりは? 「全然。壁にぶつかったことは特に。常に泥沼でしたけど」 ーー将来とか考えなかったんですか。 「先のことはあんまり(笑)。とにかく俺はやれると思って。上京して最初は高校時代から一緒にやってるナカヤマ(シンペイ/ドラム)くんと組んで、そこにもう1人入れて。その3人でライヴとスタジオで曲作り。それを1年間」 ーーそれ以外にデビューするためにやってたことって――。 「いや特に。やってれば評価されていくんじゃないかって(笑)」 ーーはぁー、無謀だ(笑)。 「当時一緒につるんでたバンドとかが評価してくれたっていうのがありますよね。曲がいいって。ライヴは下手だけど(笑)」 ーーじゃあ、地元で持ってた自信はこっちでも揺るがなかったと。 「折れることはなかったですね。でも、1年でそのバンドは解散して。曲も全部捨てて、ストレイテナーを最初から作り始めて」 ーーちなみに解散の理由は……? 「不仲で(笑)」 ーー解散は大きな壁だったんじゃない? 「いや全然。ただそっからベースなしで6年間くらいやったから、ここまで来るのに近い道ではなかったですけど」 ーーそうですよね。 「まぁ常に……もっと評価されてもいいのになって思いながらやってましたね。で、まぁ2年目くらいに〈インディーズで出せばいいのか〉ってことにやっと気付いて(笑)。で、テープ送ったら速攻で話が」 ーーえ、テープも送ってなかった? 「そうっす(笑)」 ーーなんなんだキミは!(笑)。 「あはははは。で、ナカヤマくんと2人で1年くらいやったあとかな。お客さんも最初は5人くらいだったけど10人20人となって。そういうことを何年もかけて、ちょっとずつ増えて。繋がりも広がっていくし、評価してくれる人も増えてくるし。だからもうダメっていう壁は感じなかった。でも、この先どうなるっていうのは見えないものがありましたね」 ーー……うーん、すごいな。 「何がですか?」 ーー汗クサイ話が一個もない(笑)。 「あははは! そうですね。薄っぺらい(笑)」 ーー薄っぺらいとは思わないけど、ストレイテナーってロック特有のウェットな感じが薄いじゃないですか。今回のアルバムもそうですけど、歌詞とかもメッセージ性とか自己主張とかあまり見られないし。そういう部分で、てっきり洋楽志向のバンドかと思ってたんですよ。 「全然。歌詞は、響きとしてカッコよければ。いきなり歌からメッセージが音楽より先に聴こえてきちゃうものを僕はあまりカッコいいとは思わないから」 ーーちなみに、ベースで日向くんが入ってからストレイテナーは急成長したと思ってるんですけど、もっと前からベースを入れてやってればよかったと思ったりしなかった?  「全然思わなかったですね。ただ単にベースがほしかったわけじゃなくて、日向くんだから一緒にやりたいと思ったわけで。オーディションやってベース探すとかじゃなくて、自然と音楽やってるうちに出会って、一緒にやりたいと思っただけ。そういう出会いがそれまでなかっただけですよ」 ーー出会いね……よくここまで来れたね(笑)。 「そうですか?」 ーーここまでストレイテナーが来れたのは必然とか運命もあるかもしれないけど、その道のりはずいぶん成り行きまかせのような気がするんだが(笑)。 「かもしれないですね。楽天的ですから」 ーーまたあっさりと(笑)。バンド以外でもそういう感じなの? 「えっ!?」 ーーその、成り行きまかせというか。 「うーん。音楽のこと以外あまり考えてない、普段は」 ーー例えば……買い物とかは衝動買い? 「あ、買い物はすごいストイックですね! 何回も足を運んでは買わずに帰る慎重派」 ーーよくわからん(笑)。 「衝動で動かないタイプなんで(笑)」

樋口靖幸(音楽と人編集部)

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